路上(1957)

 

オン・ザ・ロード (河出文庫)

オン・ザ・ロード (河出文庫)

 

 

なぜもっと早く読まなかったのか!10代でこれを読んだら間違いなく影響され、かぶれていたに違いない。そして旅に出ていたかもしれない。
 
岡崎京子が描いた80年代の「無目的な若者」に近いものを感じた。同じ攻撃力を持ってるように思える。
 
基本的にストーリーは無く、即興演奏のようないかれた日常の話が延々と続くのだが、このひとつひとつが味わい深い。正業に就き規則正しい生活とは間逆な、ドロップアウト同然の若者が「何か」を刹那的に求め続けるだけ。青春とも言えるし同時に破滅とも言える。このビート世代が世界をどんな目で見ていたのか、時間というものをどう考えていたのか、もっと知りたい。